written by Rui from tatara

プロフィール 暗黒ニート~フィリピン(セブ島)時代

Rui.tatara
2019年8月14日

暗黒ニート時代

最愛の彼女には振られ、仕事への熱意は完全に失い、専門学校で習得したスキルで就職する気も起きない、気づけば25歳、キャリアはゼロ、つーか大学も出てねえ、もう終わったな。どうでもいいけど。

とりあえず、両親に頭を下げて、実家に戻りました。
仕事の引き継ぎだけして、ニート生活をスタート。正直この半年間、何をしていたのかほとんど覚えていません。
見るに見かねた父親が、ある日、死んだ魚をしていた俺に、声をかけてくれました。

「なあ、セブに、ダイビングしにいかないか?」

これで俺の人生は劇的に変わります。それまで底辺みたいな生活をしてきて、本当によかったと、あの時の経験は全てそこから好転しまくるためのものだったのかと、謎に覚醒するくらい、変わります。

セブのこともダイビングの事も知らなかった俺は、とりあえず調べ始めました。
ふーん、フィリピンって、いろんな国に占領されてたんだな・・・。日本も占領してたんだ。ダイビング、写真見ると綺麗だけど、俺小学生の時に海で溺れて死にかけてて、未だに苦手なんだけど、大丈夫かな。

いろいろ調べてたけど、「セブ」で検索するとセットで出てくるワードがちらほら。

それが「留学」。

俺の姉は高校時代に一年、ミシガンに留学に行っていて、英語ペラペラ。なんかもう違う世界のことのように思っていて、それまで留学なんてどこか遠くの、特別な人が経験するものだと思ってました。

身近なお姉ちゃんが経験してたとは言え、俺にはそんなことできる気合いも根性もない、とそういう感じ。

でも失うものは全て失った(大袈裟すぎる)俺にとって、それは新しい人生をスタートするためにきっかけのように思えました。

そして、路頭に迷い狂ってた俺は、かつてのバンドメンバーでもある親友に相談。

「俺、これから何をしていいかわからない。」

Web屋として稼いでいた彼は、至極賢明で的を得たアドバイスをくれました。

「これから数年かけて新しいスキルを身につけて、働くんじゃ、遅すぎる。未経験歓迎みたいなとこで始めても、将来性はパッとしないだろうね。ルイの性格とコミュニケーション能力を活かすなら、英語かな。あと食いっぱぐれないのは、IT。」

また英語か。英語は確かに、学生時代も好きで、あんまり勉強しなくてもいい成績は取れてた。ちょっと本気でやってみようかな、ということで、ダイビングの資格を取りがてら、セブを観光。

結果的に、治安も環境も、留学するには申し分ないなということで、留学を決意。

期間は、7ヶ月。この7ヶ月で、やるだけやったる!

フィリピン – セブ時代

英語力ゼロで降り立ったセブ。

ちなみに出発前に受けたTOEICは375点。

できないにも程がある。まあこれからこれから。
当時結成していたバンドは、サポートメンバーを迎え入れ、活動を継続。

結論から言うと、この留学で俺は人生は変わりました。価値観のすべてが変わったし、現在までの全ての好転は、このセブ留学から始まったもの。

勘違いしてほしくないのが、俺はそこで身につけた英語で年収1000万になったわけでもなければ、ネットワークビジネスで成功したわけでも、はたまた宗教にのめり込んだわけでもない。

なんなら今も台湾で質素な生活してます。

俺にもたらした変化は、

「今まで俺はカスみたいな小さな世界で、ほんの小さなことで、アホみたいに落ち込んだり、悲しくなったりしてたんだ」

ということ。
当たり前だけど、自分が今までいたところと比較して大きなコミュニティや環境に入らない限り、それまで自分がいた規模なんてわかるわけがないし、そもそもの話、日本から出ないで日本の良さに気づくなんて不可能だ。

「ここで今、真剣に勉強しなかったら俺の人生は、確実に、終わる。ずっと負け犬だ。」

という気持ちを、毎日、毎朝、思い出して、俺はとにかく勉強しました。

朝6時に起きて、自習室に行き、10時からのレッスンに備え、シャドーイング、前日の授業の復習、当日の授業の予習をして、毎食野菜を食いまくり、水泳で体力を保ち、健康を維持して、22時か23時まで勉強を、7ヶ月継続しました(たまに大酒飲んだり、クラブではしゃいだりもしたけど)。

学校は15分以上の遅刻で欠席扱いになるけど、一度も欠席はしなかった。
卒業式で、「こんな長期間の滞在で欠席ゼロの生徒はいなかった!」と盛大に表彰してくれて、ああやっと勉強漬けの生活が終わったんだな、と実感しました。

実は、フィリピン滞在中に、俺はとても大事なことに気づきます。それは、

「このままフィリピンにいても、本物の英語は身につかない」

ということ。
そして俺は留学して4ヶ月が経つころ、カナダのワーキングホリデーに申し込みます。

一時帰国して、少しバイトしてお金を貯めて、20万だけを握りしめて、極寒のトロントへと旅立ちます。

自分のこと